スペシャル花火【8月14日】
スペシャル花火【8月14日】

 ■2日目―8月14日■
 昨日のような失敗はスマイ!と心に誓い挑んだ2日目。この日はホテルヨーロッパのスイートでのお泊まりだった。広々とした室内で、アテネオリンピックの放送(BS-1)を見ていたら、今日も出足が遅れてしまった。昨日の場所もとられている。仕方がないので照明器具がセットされた小屋と屋台の間にだんなさんはカメラをセッティング。しかし、ここでは、南国ムードたっぷりの演出であるヤシの木が画像に移りこんでしまう。昨日のような失敗はできない!

「ちょっと、他の場所を探してくる。携帯で連絡するから。」

と言い残して、私はしばし放浪の旅にでた。どこからの眺めがベストポジションなのか?MLでの情報を頼りに、オレンジ広場から左サイドを探しに行った。すると、オレンジ広場からホテルアムステルダムに向かうつり橋にちょうど良い空き場所がポツンとあったのだ。そう、まるで私達を呼んでいるようなスポット。すぐにだんなさんに電話した。が…

「お客様の電話は、現在、電波の届かないところにあるか…」

とのメッセージが無情にも流れた。だんなさんの姿は目に入っていた。なんで、こんなときに(;_;)。仕方がないから、テクテクと歩いて戻り、呼びに行ったのだった。そして、空きスポットに戻ると、もうその場所はカップルで埋められていたのだった。
 そんな落胆していたところに、場内アナウンスが流れた。

「花火!花火!」

 落ち込んでも仕方ない。すぐさま、三脚がたてられそうな場所を見つけ、撮影開始!
 いや〜、綺麗だね、花火。今日はどこがオーロラか、チェックしようと花火1つ1つを注目していた。もしや、これがオーロラか!?と思ったのが1箇所あった。それは、打ち上げ花火の後に落ちてきた、落下傘をつけた数珠繋ぎの花火である。オーロラのカーテンのようなヒダ。このイメージを花火で現すとこんな感じじゃないのかと天空から舞い降りてくる花火の揺らめきを見ながら感じていたのだった。

で、ホテルに戻り、今日の成果を確認した。ガーン(;_;)。今日もやってもた。出店のハイネケンの屋台看板が映りこんでいたのだ。

「明日こそ、完ぺきな花火を撮ってやる!」

そう、だんなさんはオリンピックの放送を見ながら誓っていたことでしょう。